「え、向葵が犯人って本当…?」
ドラマ『恋は闇』が進むにつれ、視聴者のあいだでひとつの名前が浮上しています。それが、“向葵(あおい)”。
一見、優しくて影の薄い彼女。でも、その「影の濃さ」が、ある伏線と重なって見えた瞬間、視聴者の心にざわりとした“疑い”が芽生える——。
向葵は本当に黒幕なのか? それとも、“黒幕に見せかけられた”だけなのか?
今回は、彼女の言動や背景をもとに黒幕説を検証しつつ、他の怪しいキャラクターたちについてもキャラ別に考察していきます。
向葵が黒幕説の根拠とは?
支配的な愛情と歪んだ独占欲
向葵は主人公・万琴の親友でありながら、その愛情表現にはどこか“ねじれ”があります。
親しみやすく見える一方で、万琴に新しい人間関係が生まれると、どこか遠回しにそれを牽制するような台詞がちらほら。
「私だけを見ていてほしい」「あなたには“向こう側”に行ってほしくない」
そういったニュアンスのある言葉が、何気ない会話の中に埋め込まれているのです。
もしこの愛情が“裏返し”に働いたなら、犯行動機として十分な強度を持ち得ます。
事件直前の不可解な行動
第5話で描かれた、大和田の殺害事件直前。
向葵は、大和田と何らかの接触をしていたことが示唆されています。
しかも、その後すぐに事件が起きる。
これは偶然か、それとも計算された“呼び水”か。
偶然にしては、タイミングが良すぎる。そう視聴者の多くが感じているのです。
向葵の過去と現在のつながり
向葵の過去には、ストーカー被害や“誰にも信じてもらえなかった経験”があると匂わせる描写が何度か登場しています。
もしそれが、今回の事件と何らかの形でリンクしていたら——
彼女が“被害者であることをやめ、加害者になる”可能性も否定できません。
「あの時、守られなかった私が、今度は誰かを守る側になる」
その歪んだ正義感が、犯行の原動力になっているのかもしれません。
他に怪しいキャラクターたちの考察
設楽浩暉|情報を握りすぎている男
志尊淳が演じる設楽浩暉(したらこうき)は、フリーの週刊誌ライター。
警察発表前の情報を握っていたり、現場にいち早く駆けつけたりと、「ちょっと出来すぎている」行動が続きます。
しかも彼には、ホスト時代の“裏の顔”がある。
情報収集能力、人たらしの話術、そして他人の懐に入る速度。
これらすべてを合わせると、“操る側”としては申し分ない人物に見えてしまいます。
夏八木唯月|デリバリーという“動ける不在”
殺人事件の発生時刻に、たまたま現場近くにいた配達員・夏八木唯月(望月歩)。
彼は「ただの通りすがり」なのか、それとも「通りすがるように見せかけた何か」なのか。
デリバリーという仕事柄、街を自在に移動できる=“事件に関与しても怪しまれにくい”という側面があります。
さらに、彼の素性や過去が詳しく語られていない点も、不気味な伏線として機能しています。
野田・正聖・まこと|空白の多い脇役たち
物語のサイドにいる人物たち、野田(情報番組の上司)、正聖(万琴の元恋人)、まこと(浩暉の知人)。
彼らには「絶対に犯人ではない」と言えるような免罪符がまだ提示されていません。
伏線としては薄く見えるけれど、物語後半で「実は一番ノーマークだったあいつが…」という逆転劇があり得るのが、この作品の怖さ。
特に正聖に関しては、浩暉の過去を知る人物として、鍵を握っている可能性があります。
向葵は“犯人っぽく見せられている”だけ?
黒幕に仕立てられている可能性
ここまで「向葵=黒幕説」を追ってきましたが、一歩引いて考えてみると、
彼女はむしろ“犯人っぽく描かれすぎている”とも言えます。
視線、沈黙、不自然な間、意味深な台詞——
それらがあまりにも「わざとらしく」見える瞬間があるのです。
これは脚本上、彼女を疑わせておいて、最終的に「実は違った」というどんでん返しの伏線かもしれません。
すべてを操る“見えない存在”の存在は?
では、真の黒幕は誰なのか。
物語の中には、“事件そのものを外から監視しているような目線”が随所に存在します。
それが誰の視点なのか、どこからの視線なのか——。
向葵も、浩暉も、万琴も、誰かの「舞台装置」として配置された存在に過ぎないのでは?
すべてを操っている「存在」が、まだ明かされていない可能性も考えられます。
まとめ|向葵の目に映る「愛」は、光か闇か
『恋は闇』というタイトルのとおり、このドラマに登場する“恋”には、どこか影がついて回ります。
向葵の愛もまた、光に見えて、その実「闇」を含んでいたのかもしれません。
支配と献身、やさしさと執着——。
紙一重の感情のなかで、人はいつだって“犯人”になり得る。
向葵が黒幕かどうかは、まだ確定していません。
ですが彼女の存在が、この物語の“核心”に最も近いことは確かです。
——愛していた。だから、壊した。
そんな言葉が似合うラストが、待っているような気がしてなりません。
コメント