恋は闇｜“いつき＝犯人説”の真相とは？疑惑の5要素と矛盾点を徹底検証

「犯人、たぶん“いつき”でしょ？」
——そんな空気が流れたのは、第5話のラストだった。
無表情、沈黙、そして現場付近に何度も現れる配達員。
怪しい。あまりにも、怪しすぎる。

だけど、違和感もある。
“犯人っぽい”が、あまりにも“あからさま”すぎないか？
これはもしかして、視聴者をミスリードさせるための演出では？

夏八木唯月——通称“いつき”。
彼は、何者なのか。なぜ、ここまで疑われるのか。
そして、犯人だとしたら、その動機は？

この記事では、「いつき＝犯人説」の真相を、
根拠・矛盾・物語構造の3方向から徹底考察していく。
“闇”の正体は、人か、演出か、それとも——私たちの目の中かもしれない。

“いつき”って誰？視聴者が混乱しがちなキャラ整理

夏八木唯月とは：配達員である彼の基本情報

“いつき”の本名は夏八木唯月（なつやぎ いつき）。
フードデリバリーサービス「ミールミート」の配達員として登場し、物語の序盤からたびたび現場付近に姿を現します。

年齢は24歳。物腰は柔らかいが、終始無表情で、感情の起伏が見えにくい。
台詞も少なく、何を考えているのか読めない人物です。

しかも、登場するたびに事件現場に近い場所にいるため、「偶然じゃない」と疑う声が高まりました。

設楽浩暉との混同が生んだ“名前バグ”

SNSや記事コメント欄を見ていると、“いつき”という名前が混同されがちです。
理由は、もう一人の主要キャラ設楽浩暉（したら ひろき）の存在。

彼は物語の中心人物のひとりで、ドラマでは明確にフルネームで呼ばれるシーンが多いため、視聴者が「どっちが“いつき”？」と混乱するケースが発生しています。

結論として、「夏八木唯月」こそが“いつき”であり、彼をめぐる「犯人説」がいま、最も注目されているのです。

なぜ“いつき”が犯人と疑われるのか？5つの怪しいポイント

事件現場に頻繁に登場

物語の中で、“いつき”はたびたび殺人事件の現場付近に現れます。
しかも、犯行時刻と近いタイミングだったり、他の登場人物よりも早く到着していたりするケースも。

「配達だから偶然」ともとれますが、あまりにも頻度が高い。
意図的に「現場をうろついている」印象を与え、視聴者の疑念を強めています。

配達バッグ＝凶器隠し放題説

彼の職業はフードデリバリーの配達員。
つまり、大きな配達バッグを日常的に持ち歩いているわけです。

これは、レインコートや凶器などを隠し持つのに最適な道具と見なされ、「あの中に何があるかわからない怖さ」がある。
“日常”の顔をした“非日常の容疑”が、いつきの怪しさを際立たせています。

左利き設定が犯人像と一致

劇中では、犯人が左手で刺す、あるいは左手に特異な動きがあることが複数回示唆されています。
“いつき”は明確に左利きキャラとして描かれており、ここも一致。

「左利き＝いつき」となると、この情報が意図的に彼に結びつけられていると感じる視聴者も多く、強い疑念を呼んでいます。

登場人物との接点の多さ

一見“ただの配達員”に見える彼ですが、実は主要人物と多数接点を持っている点も注目ポイント。
例えば、被害者の職場近くでたびたび目撃されたり、主人公の万琴とも接点があったり——

この接点の多さが、「偶然」の域を超えて、“仕組まれた役割”を感じさせるようになってきています。

感情を表に出さない無表情の演出

そして、何より強烈なのがその無表情ぶり。
誰と話していても、事件に関わっていても、顔色ひとつ変えない。

この“読めなさ”が、視聴者の「怖い」「何か隠してる」という不安を増幅させています。
——彼の沈黙は、言葉以上に雄弁なのかもしれません。

でもちょっと待って。犯人だと断定できない“3つの矛盾”

両利き説や右手使用シーンの存在

“いつき”は左利きとして描かれていますが、右手で物を取ったり操作したりするシーンも複数あります。
これにより、一部の視聴者の間では「実は両利き？」という声も。

犯人像が「完全な左利き」であるならば、この描写は矛盾している可能性があります。
それとも、このアンバランスさもまた“ミスリード”の一部なのでしょうか。

“怪しすぎる”キャラ＝ミスリードの可能性

物語の常として、「怪しすぎるキャラは黒じゃない」というパターンがあります。
“いつき”はまさにその典型。
常に無表情で、現場にいて、ヒントらしきものが散りばめられている。

あまりにも目立つ疑惑は、他の本当の黒幕を隠す煙幕になっているかもしれません。
彼が「引っかかるように」描かれていること自体が、すでに意図された“罠”の可能性もあるのです。

動機がまだ描かれていない

そして決定的に重要なのが、彼の“動機”が描かれていないこと。
被害者との明確な因縁もなければ、強い感情も示されていない。

現場にいた＝犯人ではありません。
そこに“なぜ殺したのか”という理由がなければ、推理としては片手落ちです。
この“空白”こそが、“いつき黒幕説”を慎重に見るべき最大の根拠なのかもしれません。

もし本当に犯人なら、その動機は？

配達ルートと被害者の関係

もし“いつき”が犯人だったとしたら、最大の疑問は「なぜ彼が人を殺す必要があったのか？」。

一つの可能性として考えられるのが、彼の配達ルートと被害者たちの居住地・勤務先との接点です。
被害者たちが何らかの形で彼と関わっており、その中に“ある出来事”が潜んでいた可能性。

例えば、配達中に目撃してしまった秘密。
または、以前から知っていた関係性が、殺意に変わる出来事。
視聴者に見えていない時間軸での“繋がり”があるとすれば——

恋、復讐、もしくは“無差別”——彼の中の“何か”

もうひとつ、ドラマのタイトルが示唆するのは「恋は闇」というテーマ。
恋が、誰かを“光”へ導くものではなく、“闇”へ堕とす引力にもなり得ることを意味しているなら——

“いつき”が恋をしていた。
でもその恋は報われなかった。もしくは壊された。
それが、怒りや憎しみ、「誰にも理解されない孤独」に姿を変えたとしたら？

あるいは、“いつき”自身が誰かから暴力を受けていた過去があるなら、
今の事件は彼の中の「闇」が表出した結果かもしれません。

復讐なのか、衝動なのか。
もしくは、それさえも存在しない、無差別の“空虚”なのか。
動機の“空白”は、彼の“闇”の深さと向き合う鏡でもあるのです。

まとめ｜疑惑の目の先にある“人間の闇”とは

夏八木唯月——“いつき”という男は、確かに怪しい。
でもその“怪しさ”は、他人を傷つける者のそれというよりも、
誰にも理解されなかった者の「孤独」のようにも見える。

事件現場にいた。
左利きだった。
感情を見せなかった。

それだけで人を“犯人”にするのは、どこかで
「わかりやすい悪を求めている」自分たちの目の弱さかもしれない。

『恋は闇』というタイトルが教えてくれるのは、
愛が時に人を壊し、闇に変わるということ。
そして、人は誰しも、光と闇の両方を抱えて生きているということ。

“いつき”が犯人かどうか——それはまだわからない。
でも彼の存在が、わたしたち自身の“判断の闇”を映しているのは、間違いない。