ふと目が合ったその瞬間、まるで“ピント”が合ったみたいに心が揺れた——。
『被写界深度』は、そんな青春の一場面を切り取ったようなドラマだ。
だけどこの物語、簡単に「好き」で繋がれるようなものじゃない。
音楽と写真。明るさと静けさ。自信と劣等感。
すれ違い続けるふたりの心の距離が、何度も“ぼやけて”は、やがてもう一度、合焦していく。
本記事では、W主演を務めるキャスト紹介から登場人物の相関図まで、作品の魅力を余すことなくお届けします。
『被写界深度』のキャスト一覧｜主演から注目の俳優まで
宇佐卓真 as 早川秀一郎
クラスの中心にいるような明るさと、人を惹きつける笑顔。
でもその奥に、誰にも言えない“喪失”を抱えている少年。
早川は、音楽という拠りどころを失い、空虚な毎日を過ごしていた。
そんな彼が、屋上で“歌う”ことで再び誰かと繋がることになる。
演じるのは、繊細な表情の表現に定評のある宇佐卓真。
彼のまなざしが、早川の「隠してきたもの」をそっと映し出している。
平野宏周 as 紺野遼平
言葉より、シャッターを切る方が得意。
他人との距離を無意識に保ちながら、被写体にだけは真っ直ぐな視線を向ける紺野。
無愛想で何を考えているかわからない、だけど時折見せる優しさに惹かれる人は多い。
演じるのは、特撮作品『ウルトラマンZ』でも注目を集めた平野宏周。
彼の静かな佇まいと、内に秘めた熱量が、紺野という人物にリアリティを与えている。
そのほかのキャスト情報
現時点で公開されている情報によると、学園時代の同級生役として、若手俳優のキャスティングも進んでいるようです。
また、大学編では新たな登場人物との関係性も描かれ、早川と紺野の“変化”に大きな影響を与える存在となります。
詳細はFOD公式ページやSNSで随時発表されるとのこと。最新情報に注目しましょう。
登場人物の相関図で読み解く、人間関係と感情のもつれ
高校時代：偶然の出会いから始まった関係
物語の始まりは、高校の屋上。
音楽を手放した早川が、ひとりで口ずさんだその歌声を、ファインダー越しに見つめていたのが紺野だった。
「音楽」と「写真」という、交わることのなかった表現者たちが、偶然にも同じ空の下で出会ったのだ。
早川の明るさに戸惑いながらも惹かれていく紺野と、紺野の沈黙に救われる早川。
交差する感情は、やがて「好き」と言い切れない想いに変わっていく。
だけどその関係には、些細なすれ違いと、打ち明けられない過去が影を落とす。
大学時代：すれ違いと再会、そして再び重なる視線
大学生になったふたりは、別々の道を歩んでいた。
互いの存在を意識しながらも、会わない理由を探していた——そんな日々の中で、ある写真展が再会のきっかけになる。
「あの日の君」は、まだ自分の中に残っていたのだ。
紺野のカメラが捉えたのは、変わったようで変わらない早川の姿。
そして、再び始まるふたりの物語。
ただの“友達”でも、“恋人”でも括れない関係が、見る者の心を切なく揺さぶる。
相関図で見れば単純かもしれない。
でも、彼らの心の中には、線ではなく“ぼかし”で繋がれた感情があるのだ。
『被写界深度』のテーマと作品背景
タイトルに込められた意味：「被写界深度」とは？
“被写界深度”とは、カメラにおいてピントが合って見える範囲のこと。
ピントが合っている部分はくっきりと映り、そこから外れた領域はぼやける。
このタイトルが象徴するのは、人の心の“ピント”なのかもしれない。
誰かに近づきたくてもうまく焦点が合わない、伝えたいのに言葉がぼやける。
そんな心のすれ違いを、視覚的なメタファーで切り取ったタイトルだ。
カメラと音楽という“距離のある手段”を使って、二人がどう心を通わせるかを描いていく。
原作・脚本・演出スタッフから見るドラマの方向性
原作は苑生によるWEBコミック。
静かな描写の中に強い感情の波を感じさせる筆致で、ファンからは「読むたびに胸が締め付けられる」と評価されている作品だ。
脚本を手がけたのは『ライオンの隠れ家』で繊細な人間関係を描いた一戸慶乃、
監督は『25時、赤坂で』『みなと商事コインランドリー2』などを手がけた川崎僚。
LGBTQ＋や心の機微に寄り添った作品作りを得意とするチームが、本作にもその感性を注ぎ込んでいる。
あくまで“声高ではない愛”を、静かに、でも確かに描き出している点がこのドラマの魅力だ。
FOD独占配信情報｜いつから？どこで見られる？
配信スケジュール
『被写界深度』は、2025年6月20日（金）20時よりFOD（フジテレビオンデマンド）で独占配信スタート。
話数は全6話で、毎週金曜日に新エピソードが更新される形式となっています。
テンポよく進む物語の中で、二人の関係がどう変化していくのか、週ごとにじっくり味わえる構成です。
視聴方法とFODの概要
FODはフジテレビが提供する動画配信サービスで、国内ドラマ・バラエティ・映画の豊富なラインナップが特徴。
FODプレミアム（月額976円・税込）に加入することで、『被写界深度』をはじめとする独占配信作品を楽しむことができます。
初回登録で2週間の無料トライアルがあるため、気軽に視聴を始められるのも嬉しいポイント。
ドラマの世界観にどっぷり浸かりたい人は、配信初日からの視聴がおすすめです。
まとめ｜“焦点が合う”瞬間を、見逃さないで
『被写界深度』は、ただの“青春ラブストーリー”ではありません。
言葉にできない想い、うまく伝えられない感情、心の焦点が合わないまま、何度もすれ違っていくふたり。
その過程こそが、きっと誰かの“あのとき”と重なるはずです。
音楽をやめた少年と、カメラでしか心を映せない少年。
彼らの物語は、静かに、でも確実に胸を打ちます。
全6話という短い物語の中に詰まった、“言えなかった気持ち”の答え合わせ。
あなたの心のどこかのピントが、きっとこの物語で合うはずです。
ぜひ、FODでその一瞬を目撃してください。
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