朝ドラ『あんぱん』の“銀座のパン屋”はどこ?モデルとなった実在の老舗を探して

朝ドラ『あんぱん』の“銀座のパン屋”はどこ?モデルとなった実在の老舗を探して ドラマ情報

NHK朝ドラ『あんぱん』。主人公が働く銀座のパン屋「美村屋」は、物語の心臓部のような場所だった。柔らかなパンの香りと、誰かの人生が始まる朝。そんな風景が、テレビの前にいる私たちにも「朝って、ちょっと好きかもしれない」と思わせてくれた。

でも、ふと気になる。「このパン屋、実在するの?」と。
この記事では、朝ドラ『あんぱん』に登場する「美村屋」のモデルになった老舗パン屋の情報や、実際に撮影に使われたロケ地、さらにはあんぱんに込められた“時代の温度”をひもといていきます。ドラマを観て泣いた人も、これから観る人も。銀座の街に、少しだけ足を止めたくなるような、そんな案内をお届けします。

この記事を読むとわかること

  • 朝ドラ『あんぱん』のパン屋「美村屋」のモデルが銀座木村屋である理由
  • 撮影に使われたパンの製作秘話と関わった実在のベーカリー
  • 銀座のロケ地情報や街に漂う“時代の空気”の魅力

「美村屋」は実在する?モデルとなった老舗パン屋とは

銀座木村屋總本店がモデルとされる理由

『あんぱん』に登場するパン屋「美村屋」は、創業150年を誇る「銀座木村屋總本店」がモデルと見られています。
その理由は明白です。日本で初めて“あんぱん”を商品として世に出したのが、この銀座木村屋。1874年、酒種生地にこしあんを包み込んだ「酒種あんぱん」を誕生させたことで、パンという異国の食べ物に“日本人の記憶”を宿らせました。

『あんぱん』の物語が描くのは、パンという文化を「食べ物」以上のものに変えていった人々の歩み。その舞台が銀座であり、モデルが木村屋であるのは、必然だったのかもしれません。

創業150年の歴史と“あんぱん”の起源

明治時代、日本人の多くにとって「パン」はまだ馴染みのない異文化でした。そんな中、木村屋は「あんこ」という馴染みのある甘味を使い、日本人の口に合うパンを開発。これが「酒種あんぱん」です。

とくに有名なのが、明治天皇に献上されたというエピソード。天皇が召し上がったことをきっかけに、あんぱんは一気に“品格ある食べ物”として広まりました。
『あんぱん』というドラマタイトルが示すように、この小さな菓子パンは、日本の近代化の入口でもあり、人々の“朝”を変えた存在だったのです。

ドラマに登場する“パン”はどこで作られた?

Bakery&Cafe TSUMUGIとのコラボレーション

『あんぱん』で実際に使用されたパンは、千葉県佐倉市にある「Bakery&Cafe TSUMUGI」の前オーナーが特別に制作したもの。
銀座木村屋をモデルにしながらも、映像作品としての“絵になるパン”を実現するため、製作陣はリアルと美しさのバランスを追求しました。

TSUMUGIのパンは、ドラマの世界観を壊さないよう、しっとりとした質感と温かみのある形状にこだわって作られました。これは、単なる小道具ではなく「物語の一部」としての存在感を持たせた結果です。

リアリティを支えた撮影用の特製あんぱん

特筆すべきは、撮影用のあんぱんが“3日経ってもしわが寄らない”よう工夫されていたこと。
これは、連続ドラマでの撮影スケジュールに対応しつつ、美しさを保つための技術的配慮です。パンの表情一つひとつが、シーンの温度を支える――そんな細部への情熱が『あんぱん』という作品の空気を作っていました。

銀座での撮影ロケ地情報

「美村屋」の外観はどこで撮影された?

「美村屋」の外観シーンは、実際の銀座で撮影されたとされています。
番組の公式Instagramでは、銀座の石畳のような街並みに、クラシカルな看板と洋風のガラス戸が印象的な「美村屋」の外観が紹介されており、多くのファンがその場所を訪れ“聖地巡礼”をしています。

なお、建物そのものはセットを一部組み合わせており、実在の店舗とは異なる点もありますが、銀座という街の持つ“時代を超えた気配”が、物語の舞台に奥行きを与えています。

銀座ロケに映る、あの“時代の空気”

銀座という街が持つ魅力は、ただの高級商業地ではなく、「昭和」「戦後」「再生」といった時間の層が折り重なっていること。
『あんぱん』では、その銀座の“時代のにおい”がしっかりと画面に焼きついていました。
古びたビルの外壁、石畳、控えめな看板。どこか懐かしく、でもどこまでも新しい。

まるで、街そのものが主人公を見守っているような――そんな空気が流れていました。

まとめ|銀座の空気と“あんぱん”のぬくもりに会いに行く

朝ドラ『あんぱん』に登場する「美村屋」は、ただのパン屋ではありませんでした。
そこには、夢を抱く若者の姿があり、戦争を越えて生き抜いた人々の想いがあり、そして何より「朝を大切にしたい」という願いが詰まっていました。

そのモデルとなった「銀座木村屋總本店」は、創業150年の歴史を持ち、日本のパン文化を切り拓いた老舗です。
そしてドラマに使われたパンを製作した「Bakery&Cafe TSUMUGI」、ロケ地となった銀座の街並み……すべてが、『あんぱん』という物語を“本物”にしていたのです。

ドラマを観て、心が少しあたたかくなったなら。
ぜひ、実際に銀座を歩いてみてください。パンの香りに誘われて、「美村屋」の扉が開いた日のことを、思い出すかもしれません。

この記事のまとめ

  • 「美村屋」のモデルは銀座木村屋總本店
  • あんぱん誕生の歴史と明治天皇献上の逸話
  • ドラマ用のパンは千葉県のベーカリーが制作
  • ロケ地は実際の銀座の街並みで撮影
  • 建物の外観は一部セットと融合
  • パンひとつにも“3日もつリアリティ”の工夫
  • 銀座に宿る“時代の空気”も物語の一部

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