「まさか、あの人が――?」
サスペンスドラマにおける最大の“ゾクッ”は、「この人は違うだろう」と思っていた人物に、急に“黒幕の影”が落ちる瞬間かもしれない。
今、そんな震えをもって迎えられているのが、ドラマ『恋は闇』の登場人物・夏八木唯月(なつやぎ・いつき)だ。演じるのは望月歩。どこか物腰が柔らかく、笑顔が印象的な配達員――そのはずだった。
けれど今、X(旧Twitter)やドラマ考察系の掲示板では、「あいつ、黒幕じゃない?」という声がじわじわと広がっている。
なぜ、彼が“犯人候補”として浮上しているのか?
その違和感の正体に、今回は静かに迫っていく。
夏八木唯月=黒幕説が浮上する3つの理由
1. 配達員という“自由に動ける”立場
夏八木唯月は、フードデリバリーの配達員という職業柄、街中のあらゆる場所に自然に出入りできるという強みを持っている。
犯行現場の近くにいたとしても「配達の途中だった」と言い訳できるし、情報を収集しやすい立場でもある。“どこにでもいられる”という自由さが、逆に「どこかに潜んでいるかもしれない」不気味さを増幅させる。
2. 明るさの裏にある「違和感」
彼の第一印象は、明るくて人懐っこい。どこにでもいる青年のように思える。けれど、場面によっては感情の反応が不自然だったり、鋭すぎる一言を放ったりする。
「この人、何かを知っている?」そんな視線を視聴者に抱かせるのは、明るさと“何かを隠しているような沈黙”が共存しているからだ。
3. 主人公・設楽との“過去”の匂わせ
物語が進む中で、唯月は主人公・設楽浩暉と何かしらの“過去”を共有しているような場面がある。
「あれ、前から知り合いだった?」と思わせる視線や、タイミングの良すぎる登場。これらが少しずつ積み重なって、「この二人、ただの偶然じゃないよね?」という違和感が強まっている。
視聴者の考察とSNSの反応
「偶然にしては出現タイミングが怪しい」
「またあの場面に唯月がいる…」
視聴者の中でささやかれ始めたのは、唯月の“現れ方”があまりにも出来すぎているという点。
事件の直前や直後に登場したり、関係者の近くに偶然居合わせたりと、「たまたま」にしては頻度が高すぎるのだ。これが、「彼、狙って動いてない?」という黒幕説の燃料になっている。
「情報通すぎるのが引っかかる」
彼の言葉や行動の中には、ときおり「どうしてそんなこと知ってるの?」と視聴者が違和感を覚えるような情報が含まれている。
たとえば、設楽や向葵が抱える“心の傷”や過去に起きた出来事について、知っていてもおかしくないけれど、知っているのはおかしい、そんな“微妙なライン”を攻めるセリフがいくつもある。
その不自然さが、「裏で全部見てる人間なのでは?」という黒幕説を後押ししている。
物語の構造から見る“黒幕パターン”の可能性
善人に見えるキャラこそ、最後に裏切る伏線
ドラマや映画の中でよくあるのが、「善人キャラこそ黒幕だった」という構造。
視聴者が「この人は大丈夫」と思い込んでしまった時点で、作り手にとってはそれが最大の“仕掛け”になる。
夏八木唯月の「親しみやすさ」や「好青年っぽさ」は、実は裏切りの布石なのでは?そんな視点で見直すと、彼の言動が一気に“計算された動き”に見えてくる。
“望月=真犯人”説が映える脚本の構造とは?
本作は「ホルスの目」という象徴的なモチーフを軸に物語が展開している。
この“すべてを見通す目”の象徴は、まさに「誰よりも冷静に全体を俯瞰している存在」を暗示しているとも言える。
その目線を一番持っているのは、実は浩暉でも万琴でもなく――配達員として街を見てきた唯月だったのでは?
この視点の転換こそが、“望月=真犯人”という衝撃をより深くする、物語の設計に仕組まれた巧妙さなのかもしれない。
今後の展開と注目すべきポイント
唯月の過去が描かれる回に注目
ここまで伏線が張られている以上、今後のエピソードで唯月の過去が深掘りされる展開は十分に考えられる。
その過去の中に、“事件と繋がる動機”や“もう一つの顔”が見えてくる可能性がある。
とくに注目したいのは、彼の「表情が変わる瞬間」。そこに本当の唯月――いや、黒幕の顔が隠れているのかもしれない。
向葵との関係性が鍵を握る?
唯月と同じく怪しまれている登場人物・内海向葵(むかいあおい)。
この二人の関係性が、「共犯関係」なのか「元恋人同士」なのか、あるいは「過去の因縁」なのか――
その真相次第で、唯月の立ち位置が“大どんでん返し”を迎える可能性もある。二人の過去に注目が集まっている。
まとめ|望月=黒幕説はなぜ心をざわつかせるのか
明るくて、誠実で、どこか頼りになる。
“いい人”に見える誰かが裏切るとき、私たちはただ驚くだけでなく、どこかで「信じた自分」にも傷ついてしまう。
だからこそ、夏八木唯月=黒幕説は、これほどまでに視聴者の心をざわつかせている。
彼が本当に犯人なのか?それとも、別の人物がすべての糸を引いているのか?
答えはまだ霧の中にある。けれど、「この人は違う」と思った相手を、最後まで疑い続けられるか――それが、このドラマのもう一つのテーマなのかもしれない。
『恋は闇』、今後の展開から目が離せない。
コメント